「アントレプレナー」の意味を徹底解説!「インフォプレナー」など類語も併せて紹介

アントレプレナーという言葉を聞いたことはありませんか。

現状ではビジネスシーンにおいてアントレプレナーという表現が使われる機会はさほど多くないものの、言葉の意味そのものは起業家を目論む意欲の高い若者にとって注目すべき内容です。

伝統的な被雇用型の就労形態から少しずつ変化が起こりつつある昨今の日本において、アントレプレナーの意味と用法を理解しておけばきっと役立つはずです。

この記事の内容

アントレプレナーの意味とは?アントレプリナーとも呼ばれる

アントレプレナーとは「新しく事業を始める人」のことです。アントレプリナーとも呼ばれることがあります。

何が語源で、どのような意味があるのでしょうか。

語源は意外にもフランス語

アントレプレナーの語源はフランス語“Entrepreneur”です。

中世マルコポーロ時代に貿易における「仲買人」という概念が誕生し、新しい取引の形態として定着しました。

これが英語に取り入れられ今日のアントレプレナー、すなわち「起業家」の意味に転じて使われるようになったとされています。

「仲買人」という概念そのものよりも、「起業家・事業を開拓する者」という歴史的な意味を本質として捉えたというのがこのエピソードのポイントといえるでしょう。

なお、英語でも“Entrepreneur”と綴ります。

アントレプレナーの使い方!イントレプレナーとの違いとは?

続いて、アントレプレナーの使い方を押さえましょう。

似た言葉としてイントレプレナーがありますが、両者の違いも併せてチェックします。

アントレプレナーはゼロから始めること

アントレプレナーの本質として、「新しくゼロから物事を始める」という意味合いがあります。

語源の部分で述べた通り、フランス語の“Entrepreneur”が英語に輸入された際には単に仲買人という意味ではなく、既存しない事業の始まりという点が重要視されたのです。

イントレプレナーは社内・企業内起業家

アントレプレナーの関連用語であるイントレプレナーは社内・企業内起業家という意味を持ちます。

予算や最終責任は会社が負う一方で、ビジネスそのものはゼロから始める事業内容であるという趣旨の概念です。

規模や権限が大きければ人員を割り当てられることもあるでしょう。

自由度やリソースにメリットとデメリットあり

アントレプレナーとイントレプレナーを比較すると、それぞれにメリットとデメリットがあることがわかります。

アントレプレナーの場合、新規事業を開拓する手段や予算は自分自身で管理し、全ての責任を負うことになります。

文字通り完全に自由ですが、対社会的な責任や法律の遵守なども含めてあらゆるリスクやコストを全て負う必要があります。

一方イントレプレナーの場合は新規事業といえども会社の名義で行うことになり、人員や予算も会社が配分します。

また事業開拓の方法についても会社の枠組みを越えた内容や、社内ルールを逸脱する行為は許されません。

つまり、両者には自由度とリソースの面で一長一短のメリットとデメリットが存在するのです。

日本でもアントレプレナーへの意識が強まっている!

日本においても若い世代を中心に独立・起業・開業を志す人たちが増加中です。

アントレプレナーという言葉を知っているか否かは別として、アントレプレナーを志向する層が確実に存在するのです。

起業家精神アントレプレナーシップとは?

起業家精神(アントレプレナーシップ)とは、“entrepreneurship”の日本語訳です。

アントレプレナーが「新しく事業を始める人」であるのに対して、アントレプレナーシップは起業家精神、即ち「新しい事業分野を開拓するための精神」という意味を持っています。

リーダーシップが必要?アントレプレナーシップに必要なスキル

アントレプレナーシップに必要なスキルや特性を考えてみましょう。

真っ先に挙げられるのは創造性、マネジメント力、そしてリーダーシップの3つです。

アイデアを生み出すための創造性だけでなく、さビジネスとして成立させるには経営スキルや周囲の人間を巻き込み牽引する力も必要です。

つまりリーダーシップは必要ですが、リーダーシップ以外にも創造性とマネジメント力が伴わなければアントレプレナーシップは絵に描いた餅ということになってしまうでしょう。

会社や大学で活気があるアントレプレナーの育成とは?

近年では会社や大学でもアントレプレナーの育成が行われるようになってきました。

専用の育成プログラムを実施し、積極的に起業やビジネスモデルの構築を促すための取り組みがなされているのです。

終身雇用を前提に、1つの企業で専属的に労働に従事するという従来型の勤労形態から脱却する動きとして非常に画期的な内容といえるでしょう。

これは広い意味で産官学共通のビジョンを掲げた施策であり、国を挙げての新しい取り組みでもあります。

アントレプレナーの類語とは?

アントレプレナーの意味や用法についてはかなりクリアになったはずです。

ここで併せて類語を2つ紹介します。

情報商材を元手に起業する人「インフォプレナー」

インフォプレナーとは自らの経験やノウハウといった知的財産を基に起業し、顧客のニーズに合わせてセミナーを開講したりマニュアルを販売したりといった事業を行っている人のことです。

例えば「FXで数億円稼いだ体験談」といった謳い文句のものもこれに該当します。

YouTubeやピクサーが代表的な「シリアルアントレプレナー」

シリアルアントレプレナーとはアントレプレナーと、連続を意味する「シリアル」とを組み合わせた言葉でアントレプレナーの中でも早いサイクルで立て続けに起業を行う人物を指します。

トレンドに合わせて古い事業は売却してしまうというような思い切ったアクションを取る例も多く、1つの事業を長く据え置くという従来型の発想とは大きく異なる点が特徴です。

YouTubeやピクサーは端的な例で、YouTubeを活動の主軸としたYouTuberを例に取れば自分のチャンネル登録者を将来の新規事業における潜在顧客として見込むことが可能です。

ファングッズを手がけたりイベントを開催したりすることも可能ですし、会社を設立する場合であれば資本金を集めることも不可能ではありません。

さらにクラウドファンディングのように、株主資本ではなく基金としての資金調達の方法も選択肢に挙がってくるでしょう。

まとめ

日本では長らく、個人はあくまで組織に従属し一構成員として働くという形態が暗黙の了解でしたがそれが変わりつつあります。

経済成長が鈍化している近年では、国策として新しい産業・事業を育てていくことが必要です。

このため自身で人手を集め資金を調達し、事業を起こすといったリスクを取って独立する動きが少しずつ浸透しているのです。

純粋に独創性と実力で勝負できる時代が来たのです。

このような流れの中、優秀な人材が独立やヘッドハントによって外部に流出してしまわないように企業内でイントレプレナーを支援する仕組みも整ってきています。

独立開業や起業の際には選択肢のメリット・デメリットを見極めて最適な選択をすべきといえるでしょう。

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