「スーパーバイザー」ってどんな役目?課長や部長とはどう違うの?ズバリ答えます!

スーパーバイザーという肩書を聞いたことはありませんか。何となく偉い人、責任者なのだろうとは推測できますよね。しかし正確な説明を求められると、意外に難しいのではないでしょうか。

カナカナ語は手軽で便利な一方、理解が不十分でもつい使ってしまいがちです。

スーパーバイザーもそんな言葉の一つでしょう。そこでスーパーバイザーに関する詳細を解説していきます。

この記事の内容

スーパーバイザーとはどんな意味?

最初にスーパーバイザーの意味を確認しましょう。

英語由来の言葉ならば、元々の意味もチェックする必要があるはずです。

管理者・監督者のこと

スーパーバイザーとは管理者もしくは監督者のことです。日本語表現で管理者や監督者というと、年配層が務めているイメージがありませんか。

しかしスーパーバイザーはむしろ、もう少し若い世代が就いている場合が多いですよね。

昭和末期から平成初期にかけてバブル経済が崩壊し、年功序列型の就労体制が見直されるようになりました。

そして外資系企業を中心として、優秀な若年層の管理職を登用する動きが活発になっていったのです。

日本においてスーパーバイザーという呼称と概念が定着、もしくは浸透したのも概ね同時期と考えてよいでしょう。

英語表記は「supervisor」略して?

スーパーバイザーは英語“supervisor”に由来します。日本では略して「SV」と呼ぶこともしば。

ただし略称としてのSVは世界共通ではありません。日本独自の略語であることに注意しましょう。

役職というよりは役割の意味合いが強い

企業によっては、課長職や部長といった伝統的な管理職と並列の扱いでスーパーバイザーを設定している例も見られます。

スーパーバイザーの位置づけは企業によって様々ですが、現場を管理・監視しながら改善に取り組むのが主な役目といえます。

つまり一般的な管理職というよりも、現場統括の意味合いが強いポジションといえるでしょう。

スーパーバイザーのいる職種とは?呼び方もそれぞれあり!?

スーパーバイザーの有無は職種によって異なります。

また呼び方は違っても、スーパーバイザーと同じ役回りの職務も存在します。

そこでスーパーバイザーが活躍している職種の例を3つ紹介します。

コンビニやアパレルのエリアマネージャー

小売業の中でもコンビニやアパレル業界では、店舗責任者とは別にスーパーバイザーを据えるのが一般的です。

スーパーバイザーは一つの店舗だけでなく、本部が定めたエリアの店舗を複数管理することからエリアマネージャーと呼ばれることもあります。

店舗責任者は自店舗の運営にかかりっきりになりがちです。

そこで客観的な視点でアドバイスをしたり、改善点を指摘したりといった役回りが必要になってきます。

つまり本社部門に籍を置きつつも、現場に近い立場で管理と統括をこなすというわけです。必然的に店舗責任者としての経験と、優れた実績が要求されます。

コールセンターなどの統括・責任者

スーパーバイザーは、コールセンターやお客様相談室などにも置かれています。コールセンターなどにおけるスーパーバイザーの役目は、単なる現場責任者ではありません。

電話やメールといったオペレーション全体を通じて、顧客満足を追求していくのが使命です。もちろん現場を取りまとめる責務はありますが、プラスαとしてサービスの品質向上まで踏み込むことが要求されます。

コールセンターを利用したことがある方は、音声ガイダンスによって通話を録音される旨を聞いたことがあるでしょう。

通話の内容を通じてスタッフの応対をチェックするだけでなく、トラブルの有無や問題解決に至るまでのプロセスを監視しているのです。

監視の成果は通常のオペレーションに加えてイレギュラーに対応する能力を養ったり、新しいオペレーションを構築したりといった施策につながります。いわゆる頭脳労働が主な役目といえるでしょう。

福祉の指導員・コーディネーター

福祉関連事業におけるスーパーバイザーは特殊で、背景に認定社会福祉士制度という公的な制度があります。

よって誰でもスーパーバイザーになれるというわけではありません。福祉業界におけるスーパーバイザーの仕事は、福祉サービスに携わるスタッフを指導することです。

また施設の監査や人材教育に加え、医療や介護といった業種間の橋渡しをするコーディーネーターの役割も担います。

専門的な知識に加えて円滑な人間関係が必要とされる、重要な仕事といえるでしょう。

スーパーバイザーの使い方を例文で見てみる

基礎知識を元に、スーパーバイザーが使われる場面を想定してみましょう。

例文を2つ紹介します。

「みんな、来週土曜日にSVが店の監査にくるよ」
「えー、面倒ですね」
「そう思うでしょ。でもね、監査を外部に任せたら金はかかるし、ウチのルールや運用も知らない相手だったらイチから説明しなきゃならないんだ」
「ああなるほど、確かにそうですねぇ。」

「先輩!新商品Xについて問い合わせメールが来てるんですが、かなり突っ込んだ内容なんですよ」
「どれどれ…おお、こりゃマニアックだねぇ!僕にも答えられん。相当に通なお客さんだな」
「となると、スーパーバイザーの出番ですかね」
「そだね、SVに対応してもらおう!」

スーパーバイザーになるには?どんな役割があるのかチェック

スーパーバイザーとは、統括や管理指導を行う立場だと述べました。

ここでスーパーバイザーになるための条件や、主な役割を確認してみましょう。

エリア統括と本社との伝達業務

スーパーバイザーを置くケースとして一番多いのが、複数の店舗を構える小売業チェーンです。

特に範囲が広い地域であれば対象エリアをいくつかに分け、数人のスーパーバイザーを起用してエリア統括を任せます。本社からの指示や伝達事項はスーパーバイザーが請け負います。

また、管轄エリアで生じた大きな問題や経営判断が必要な事案についてはスーパーバイザーから本社に報告します。つまりスーパーバイザーは本社と店舗とのバイパスになる必要があるということです。

スーパーバイザーの条件や年収

スーパーバイザーになるためには、何といっても実績が必要です。つまり店舗や事業所の現場責任者として、優れた成績を残すことが肝要です。

また単に数字上の成果だけでなく、指導力や管理能力といった素養も問われます。例えば接客サービスやオペレーションの向上など、店舗運営に関する取り組みも評価されるのです。

ちなみにスーパーバイザーの平均年収は500~600万円程度といわれています。ただし業種や地域、また実績によって左右される場合も多いため、参考程度の数字と考えるとよいでしょう。

スーパーバイザーの類語や言い換えとは?

スーパーバイザーを類語や言い換えで表現するとどのようになるのでしょうか。

エリアマネージャー:
主に小売チェーン業界における言い換え表現です。エリア単位で複数の店舗を統括する役割、という前提で使われます。

統括者:
スーパーバイザーと同様に、現場責任者を束ねて管理・監視する役目を統括者と呼ぶ場合があります。
ただし統括者=現場責任者のケースもあるため、環境に応じて使い分けましょう。

認定社会福祉士:
福祉事業界では認定社会福祉士制度という規程があります。社会福祉士、認定上級社会福祉士というようにランクの概念があるのも特徴です。よって福祉業界でスーパーバイザーという場合、実績に加えて保有資格の内容が問われるのです。

スーパーバイザーの上ってどんな肩書き?

スーパーバイザーとはどのような役回りなのか、イメージを掴んでいただけたでしょうか。

スーパーバイザーとは会社組織のトップではありません。つまり更に上の役職者がいるのです。

例えば小売チェーン業でエリア制を導入している会社の場合、エリアごとの各スーパーバイザーを統括する役割が必要です。企業によって呼び方は様々ですが、エリア長や地区長と呼ばれる役職が該当します。

コールセンターであれば、スーパーバイザーを管理する立場としてマネージャーやセンター長という役職があります。

スーパーバイザーは組織の要です。本社と現場とのバイパスも兼ねるため、プレッシャーも相当なものです。

責務に対して待遇も十分に報われるものかどうか、人によって感想は違うでしょう。それでもさらに上を目指すならば、避けて通れないポジションといえるかもしれません。

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