「楽しみにしています」の意味と使い方を解説!英語・中国語での表現も紹介!

オンタイム・オフタイムを問わず、「楽しみにしています」というフレーズはよく使われますよね。

既に慣用表現として定着していますが、ユニークな言い回しだと思いませんか。今一度「楽しみにしています」に注目してみましょう。

当記事では「楽しみにしています」の使い方や敬語表現の解説、さらに英語と中国語による表現も紹介します。

この記事の内容

「楽しみにしています」の意味と使い方

「楽しみにしています」は大別すると動詞の位置づけであるものの、一般的な動作やアクションではありません。

「楽しみにしています」とは心理状態を表す言葉。

すなわち人の気持ちを表現することを踏まえ、意味や使い方を考えていきましょう。

「楽しみにしています」の意味

「楽しみにしています」とは先のことに期待をかけ、心待ちにする気持ちを表す言葉。

原型は「楽しみにしている」ですが、「~にしています」という投げかけの補助動詞を組み合わせることにより、主体の心情を相手に伝える作用が働きます。

「楽しみにしています」の使い方

「楽しみにしています」は、相手に対して投げかけるフレーズだと述べました。

「楽しみにしています」を使うのに相応しい場面と併せて、運用をイメージしてみましょう。

再会の期待

相手との再会を期待し、別れの挨拶に「楽しみにしています」と声がけするのはオーソドックスな使い方。

ストレートに「再会を楽しみにしています」というだけでも、十分に気持ちは伝わるでしょう。

面接や面会の期待

人と会う機会に触れて「楽しみにしています」というべき場面は、知己の関係だけとは限りません。

例えば面接や面会のように、取引先や顧客などと顔を合わせる場面も当てはまります。

面接や面会の場合、手順として電話やメールといった間接的なコミュニケーションを通してアポイントメントを取り付け、晴れて対面に至る流れが一般的でしょう。

直接対面して話をすることにかける期待の気持ちを、「楽しみにしています」と表現するのはごく自然なことですね。

イベントや催し物の期待

イベントや催し物の案内状、パンフレットなどにおいても「楽しみにしています」は定番のフレーズ。

例えば「皆様のご来場お待ちしております」というよりも、「当日お会いするのを楽しみにしております!」という言い回しの方が親しみを覚えませんか。

案内状やパンフレットは不特定多数の相手に向けて発行される場合が多いもの。

実際のところ、主催者側と参加者側の間でマンツーマンの関係は成立しないと考えられます。

それでも案内状やパンフレットの文言としては、あくまで個人に対して呼びかけるようなメッセージの方が読み手の心に響くのです。

「楽しみにしています」は敬語表現!

「楽しみにしています」は敬語表現です。

比較的カジュアルに使われているフレーズなので、意外に思われる方もいらっしゃるのでは。

「楽しみにしています」について、敬語表現の観点から分析してみましょう。

「楽しみにしています」は丁寧の敬語表現

「楽しみにしています」は敬語分類上、丁寧の表現に当たります。

「楽しみにしています」の原型は、先述の通り動詞の「楽しみにしている」ですよね。

後半部「~にしている」の補助動詞を「~にしています」という丁寧の表現にするだけで、対外的にも問題なく使える立派な敬語表現になるというわけです。

目上に対する言い回し「楽しみにしております」

「楽しみにしています」よりも敬意の度合いの高い表現として、「楽しみにしております」というフレーズもあります。

「楽しみにしております」は「楽しみにしている」における後半部の補助動詞を、「~にしております」という謙譲表現に入れ替えたものです。

「~(にして)おります」とは、目上の相手に対して自らへりくだり、相手を立てる謙譲表現。例えば「お待ちしております」「お世話になっております」などのフレーズも、同じ理屈が当てはまります。

自らへりくだって相手を立てる態度はマナー上の美徳とされており、「楽しみにしています」よりもいっそう丁寧な印象を与えることができるのです。

「楽しみにしております」に限らず、「~(にして)おります」はビジネスシーンでは必須の言い回しなので是非押さえておきましょう。

「楽しみにしています」の言い換え表現

「楽しみにしています」のエッセンスに注目し、別の言葉で言い換えてみましょう。

代表的なフレーズを2つ紹介します。

「心待ちにしています」

「心待ちにしています」も、先のことについて期待している旨を相手に伝える言葉。

「心待ち」という語句が入るため、心情をダイレクトに伝える印象が強調されます。

「希望します」

「希望します」は、「心待ちにしています」よりも少し硬い表現。

相手に投げかけるというよりは「自分が持つ希望の内容を明らかにする」といったニュアンスの方が強いといえます。

心情を直接表現するよりは間接的で説明的な言い回しであるため、ビジネスシーンでの使用に適したフレーズです。

「楽しみにしています」の英語表現

「楽しみにしています」のニュアンスは英語表現にも存在します。代表的なイディオムを紹介しましょう。

“look forward to ~ing”

“look forward to ~ing”は、「~を楽しみにしている」という意味を表します。

後述する“be looking forward to ~ing”と比べて、やや堅い表現といえるでしょう。

例文

“We look forward to meeting you at job interview.”
(面接でお会いするのを楽しみにしています)

“be looking forward to ~ing”

「~を楽しみにしている」の英訳として、ポピュラーなのが“be looking forward to ~ing”というフレーズ。学校教育で学んだ方も多いでしょう。

比較的カジュアルな言い回しであるため、シーンのオン・オフを問わず使えるのもポイントです。

例文

“I’m looking forward to joining the party.”
(パーティーに参加するのが楽しみだ)

“hope to~”

“hope to~”というイディオムは「~することを希望する」という意味を表します。

主体の強い要望を含む“want to~”に比べて、“hope to~”は希望の内容を説明するニュアンスが特徴です。

例文

“I hope to eat Sushi & Tempura.”
(寿司と天ぷらの食事を希望します)

「楽しみにしています」の中国語表現

学校教育で「楽しみにしています」の英語表現をマスターしている方は少なくないはず。

今度は視点を変えて、中国語による表現はどのようなものかチェックしてみましょう。

「楽しみ」は中国語で「期待」や「希望」

「楽しみ」は中国語で「期待」や「希望」といいます。

お気づきの通り、日本語とよく似通っているのです。

「楽しみにしている」という一文も、「期待」もしくは「希望」を盛り込むことで簡単に作れることが窺えますね。

期待和~见面

「期待和~见面」とは、「~に会うのを楽しみにする」という意味。

「あなたに会う」という場合は「和你见面」となることを踏まえ、次の例文を紹介します。

例文

「我期待和你见面。」
(あなたに会うのを楽しみにしています)

一直期待和~见面

上記例文をベースに、今度は「ずっと楽しみにしていた」というニュアンスを追加しましょう。

「ずっと」は中国語で「一直」。日本語の「一途」とよく似ているので、初見でも直感的に読み取れるかもしれません。

「一直期待和~见面」とは「~に会うのをずっと楽しみにしていた」という意味を表します。

例文

「我一直期待和你见面。」
(あなたに会うのをずっと楽しみにしていました)

「楽しみにしています」の注意点

「楽しみにしています」には未来志向というべき、明るいイメージがありますよね。

一方でいくつかの注意点も存在します。最後に「楽しみにしています」を使う上での注意点をまとめて、締めくくりましょう。

心理的な要素

「楽しみにしています」は相手ありきのフレーズ。「楽しみにしています」と発言する前には相手に与える印象を考慮し、受ける側の気持ちを汲み取る必要があります。

自分が楽しみとしているものが、他人にとっても楽しみであるとは限りません。

例えば参加が義務付けられているような行事に臨む際、スタンスは様々であるはず。スポーツや音楽など、分野によって得手不得手がありモチベーションも人それぞれです。

仮に自分が楽しみにしているとしても、相手側にとっては辛かったり苦痛であったりするケースもあり得るでしょう。

「楽しみにしています」の主体は自分であるものの、形としては相手に向かって投げかける言葉であることに注意すべきですね。

異性に対する使用時には

異性に対して「楽しみにしています」と発言する際には、特に注意が必要。

用件と無関係の話題をむやみに持ち出したり、本来の趣旨とは関係なく再会を希望したりといった流れで「楽しみにしています」と発言すると、オフタイムでの接触を希望しており、プライベートに踏み込もうとする意思があるものとみなされます。

異性とのコミュニケーションでは誤解を招く発言、セクハラ発言はNG。

「楽しみにしています」は親近感を与える一方で、相手との距離を詰める作用もあるという点に要注意です。

多用・乱用は逆効果

先の項で、「楽しみにしています」には親近感を与える効果があると述べました。

メリットの裏にはデメリットもあり、「楽しみにしています」という発言通りの態度、行動が伴っているかをチェックされる可能性があります。

言い換えれば「楽しみにしています」と発言することによって、以降のアクションに対する評価のハードルが上がるということです。

例えば面会の約束を交わし、「お会いする日を楽しみにしています」と発言したにもかかわらず相手のことを全く知ろうとしていなかったり、迎える準備が疎かだったりした場合は信用をなくしてしまうでしょう。

すなわち「楽しみにしています」の発言は、ただの社交辞令だったのだと判断されてしまいます。

「楽しみにしています」はオン・オフを問わず使える便利なフレーズです。

だからこそ言葉が上滑りしないよう多用・乱用を避け、使いどころを見極める必要があるといえるでしょう。

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