新人時代は、毎日の仕事にメモとペンが欠かせません。仕事のやり方、資料が収納されている場所など、先輩や上司の言葉を必死になって聞きながら、忙しくメモを取る・・・そうやって半年近くはあっという間に過ぎていきます。
しかし、メモが大切なのは新人時代だけではありません。メモはこれからもずっと付き合っていく友達、仕事仲間のようなものです。
ここではメモを取るシーンとメモする内容、そしてそのたくさんのメリットについて考えます。
記憶するために記録する
私たちにとってメモはとても身近なものです。
仕事だけでなく、買い忘れを防ぐための買い物メモ、親しくなった人の電話番号やメールアドレスのメモなど、プライベートでもメモが役立つシーンは様々です。
このメモの目的は、忘れないようにすること。例えばどんなシーンがあるでしょうか。
急な予定をメモする
1週間、数日前から連絡を受けていた予定であれば、手帳に書き込んだり様々なデジタルツールで管理することができるかもしれません。
しかし例えば朝のミーティングで、上司に急な来客を告げられ同席して欲しいと頼まれた場合は、わざわざ手帳に書き込むよりも付箋紙などにさっとメモしデスクの見える位置に貼っておく方が、手軽な上に正確です。
しかも目に入る位置で目立つので、うっかり忘れるといった事態を避けるのに役立ちます。
とっさに書くことができるのもメモの利点です。
下書きのためにメモする
上司や先輩から文書作成を頼まれた際、指示の概要をメモすることは、後で実際の業務を行うときに役立ちます。
指示を受ける間一通りメモをし、最後にそのメモを見直しながら、確認しておくべきことはないかを考えるのにも役立つでしょう。
追加で得た情報をさらにメモすれば、それは立派な下書きとなり、依頼された文書は完成しているも同然です。
頭の中を整理するためのメモ
例えば、上司から3つの指示を受けたとします。メモせずに空で覚えていると、別の人と他の話をした瞬間その1つは忘れてしまうかもしれません。
また、立て続けに別の用事を頼まれれば、頭の中は軽い渋滞を起こしてしまうでしょう。その点、メモがあれば忘れそうになった時の保険になります。
それに加え、指示を受ける時に上司から何を優先すべきかの話があったなら、メモのその部分に赤ペンで印をつけたり下線を引いたりすることで、後から見直した時だけでなく、その瞬間に視覚を通して印象付けられ頭の中を整理するのに役立ちます。
連絡のためのメモ
誰かに何かを伝えるというシーンでも、メモは大活躍します。
特に会社では、そういった場面が多いので、正確でわかりやすいメモを迅速に作ることが求められます。
この連絡メモの利点とメモの作り方を考えましょう。
正確な伝達のためにメモする
席を外している同僚あての電話を受け折り返しの連絡を頼まれた、上司の留守中に内線があり別の部署の部長から伝言を頼まれた、このような時に活躍するのが連絡のためのメモです。
電話を受けた記憶が鮮明なうちに、また電話を受けながら走り書きしたメモを見て、正確に伝達するためにメモを作ります。
電話連絡メモを利用しよう
毎日たくさんの電話を取り次がなければならない場合、連絡メモを一から作るのは骨の折れることです。
その点、既製の連絡メモを使えば効率良くその業務をこなすことができます。
文具店に行くと、たくさんの電話連絡メモが売られていて、それには誰から誰あての電話なのかを記入する欄や、伝言なのか、折り返しが必要なのか、それともまた連絡があるのかチェックを入れるようになっていたり、伝言を書くスペース、伝言を受けた時間や自分の名前を書くスペースなどが設けられています。
会社によってはそれを消耗品として準備している場合もありますし、準備がない場合は自分で作ることもできます。
たくさんのフォーマットをインターネットでダウンロードすることもできるので、活用しましょう。
ネットの閲覧や印刷については、会社の規定を確認しておきましょう。
このようなフォーマットを使うことの利点は時短だけでなく、電話を受けた際に聴取すべき内容を漏らさず聴けること、そしてそれを自然と習慣にすることができるという点です。
アイデアを考えるためのメモ
メモには頭の中を整理する効果がありますが、頭の中にアイデアを作り出すのにも役立ちます。
例えば、新商品を開発するチームはまず対象となる標的、市場を考えるターゲティングを行います。
男性と女性どちらにアピールする商品を作るか、年齢層は?といった様々なことを考えながら商品を作っていく過程で、ああでもないこうでもないといったひらめきやアイデアをメモにすれば、自分でじっくり考える時だけなくチームで話し合う時にも役立ちます。
メモの取り扱いに注意しよう
手書きのメモは手軽で便利ですが、取り扱いには注意が必要です。
社内の機密事項や個人情報などが書かれたメモを落としてしまうと、トラブルに繋がります。きちんと管理し、用途を終えたらシュレッダーにかけましょう。
まとめ
メモには語りつくせない利点があります。デジタル化が進んでも、手書きのメモは世の中に浸透しており、「メモる」という動詞の扱いにもなっているほどです。
正確に記録するため、記憶するため、頭の中を整理やアイデアを考えるためにも、積極的にメモを活用しましょう。
電話受付のようにパターン化しているものは、電話メモ(連絡メモ)の用紙を準備するなどして時短を計りましょう。
メモは自分で書きますが、一旦書いたメモは自分から離れ、記録係や秘書の役割を果たします。忘れてしまいそうなことを近くで思い出させてくれる友達のような役割もあります。
メモとの関係がこれからもずっと続くという意味が分かっていただけたでしょうか。