「お互い様」の良い意味・悪い意味と使い方を解説!類語・言い換え表現も紹介!

「お互い様」には良い意味・悪い意味の2通りがあります。

どちらか一方の用法しか知らない場合、話が噛み合わないばかりか相手に悪い印象を与える可能性も。

トラブルを避けるためにも、正しい理解が必要です。

当記事では「お互い様」の意味・使い方・言い換え表現などを紹介します。

この記事の内容

「お互い様」の良い意味・悪い意味を解説!

「お互い様」の良い意味・悪い意味を解説!

先述の通り、「お互い様」の意味は2通りに分かれます。

良い意味・悪い意味の内容は以下の通りです。

良い意味での「お互い様」とは

良い意味での「お互い様」は、相互扶助のニュアンス。

いわゆるお互い様精神・お互い様の気持ちを表します。

単体で「お互い様」と発言すると悪い意味だと誤解されやすいため、「困ったときはお互い様」のような組み合わせフレーズで運用しましょう。

悪い意味での「お互い様」とは

悪い意味での「お互い様」は、さらに2通りの意味合いに分かれます。

詳細は以下の通りです。

●失礼には失礼で応える意味

「お互い様」には、相手の失礼な言動に対して失礼で応える意味があります。

たとえば相手から悪口や非難を浴びた場合、相手に同様の内容が当てはまる場合は「お互い様だ」と切り返す用例です。

多くの場合は個人のコンプレックスが当てはまります。

●皮肉・当てこすりの意味

「お互い様」には皮肉・当てこすりの意味のニュアンスがあります。

いわゆるブーメラン現象が代表的で、自分のことは棚に上げて他人を批判するような相手に対して有効。

「失礼には失礼で応える」との違いとして、直接言い返す必要はありません。

たとえばSNSを利用する・噂話として他人に吹き込むといった対応法があります。

「お互い様」の使い方を紹介!

「お互い様」の使い方を紹介!

紹介した意味に基づき、「お互い様」の具体的な使い方をチェックしましょう。

ビジネスシーン・日常生活に分けて紹介します。

ビジネスシーンでの使い方

ビジネスシーンにおける「お互い様」は、悪い意味ではなく助け合いの精神に基づくものが一般的です。

たとえばキャパシティオーバーの状態に陥っているスタッフがいる場合、見て見ぬふりをせずに周囲の人員でカバーします。

病欠・早退などが生じた場合には、残された人員で穴埋めするのも基本です。

日常生活での使い方

日常生活における「お互い様」は、「困ったときはお互い様」の意味で使うのが一般的。

道に迷った人の助けになったり、持ちきれない荷物を支えたりといった助け合いの精神に基づく使い方をします。

皮肉や当てこすりの用例もあるものの、トラブルを避けるためにもネガティブな使い方は避ける方が無難です。

「お互い様」の類語・言い換え表現は?

「お互い様」の類語・言い換え表現は、良い意味・悪い意味それぞれに存在します。

主な表現は以下の通りです。

良い意味での類語・言い換え表現

良い意味での「お互い様」の類語・言い換え表現は以下の3つです。

各表現について詳しく解説します。

●持ちつ持たれつ

「持ちつ持たれつ」は、互いに支え合うさまを表す言い回し。

いわゆる相互扶助です。

やや古い言い回しで、最近ではほかの類似表現に置き換わりつつあります。

●ギブアンドテイク

「ギブアンドテイク」は英語の“give and take”に由来するカタカナ語。

意味も語源の通りで、他者に自分の資源を提供しつつ、自分も他者から享受する考え方を表します。

「持ちつ持たれつ」の代わりに使われる場合が多いです。

●気にしないで

「気にしないで」は、「困ったときはお互い様」の言い換え表現。

助けた相手からお礼を言われた場合に、照れ隠しの意味も込めて「気にしないで」と述べる使い方が浸透しています。

反対に、上記の条件が揃わない場面では使えません。

「心配するな」のニュアンスとして伝わってしまい、本来の意味用法から乖離してしまいます。

悪い意味での類語・言い換え表現

悪い意味での「お互い様」の類語・言い換え表現は以下の3つです。

各表現について詳しく解説します。

●おあいこで

「おあいこで」は、「お互い様・痛み分け」といった意味合い。

相手が損失を被った旨を主張していても、自分にも相応のロス・損失が生じているような場合に使います。

後述する「どっちもどっち」「五十歩百歩」と比べると当たりが柔らかく、皮肉のニュアンスも少なめです。

●どっちもどっち

「どっちもどっち」は、第三者の立場で「お互い様」の状況を評する言い回し。

主張の異なる二者が対立している際、どちらの言い分も妥当性に乏しく、本質的に大差ない場合に使います。

後述する「五十歩百歩」と概ね同義です。

●五十歩百歩

「五十歩百歩」は多少の違いはあるにせよ、本質的な差がないさま。

「どっちもどっち」と同様に、第三者の立場で「お互い様」の状況を評する場合に適しています。

仮に相手と対立する中で「五十歩百歩だ」と主張すると、自分自身を低く評価する形になるため好ましくありません。

「お互い様」の例文4選!

紹介した基礎知識に基づき、「お互い様」を文章の中に組み込んでみましょう。

良い意味・悪い意味での用法に分けて例文をピックアップします。

良い意味での「お互い様」

例文

「ありがとうございます、助かりました。一人ではどうにも持ちきれず…」
「どういたしまして。困ったときはお互い様ですよ」

例文

「休みの間、穴埋めしてくれたそうだね。ありがとう」
「気にするなって、お互い様精神ってやつさ」

悪い意味での「お互い様」

例文

「なにその絵、ひどいデキだね!」
「人のこと言えないでしょ!お互い様だよ」

例文

「あなたの手落ちで損失を被った。埋め合わせしてください」
「いや、言わせてもらいますがウチも同じですよ。お互い様でしょう」
「痛み分けといやつですか…困りましたね」
「直接埋め合わせるのではなく、別の事業で協力しながら利益を出しましょう」
「建設的ですね。そうしましょう」

「お互い様」の英語表現

最後に、「お互い様」の英語表現を紹介します。

【良い意味】
・“No worries.It’s give & take.”
(お互い様だから気にしないで)

【悪い意味】
・“It is mutual.”
(お互い様だね)

まとめ

「お互い様」には良い意味・悪い意味、2通りの使い方があります。

悪い意味は相手に対する皮肉を表す内容で、積極的に使うのはおすすめできません。

ぜひ「お互い様」を正しく理解し、トラブルのない使い方を心がけましょう。

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